Publications

新刊(2019年1月28日刊行)

光岡寿郎・大久保遼編著『スクリーン・スタディーズ:デジタル時代の映像/メディア経験』東京大学出版会、2019年

「写真」「映画」「テレビ」あるいは「携帯電話」といった「ジャンル」によって分断されて見えなくなってしまった映像/メディア経験の実相を,私たちの日常において時間的空間的に増殖し遍在し続けるスクリーンという新たな視座=通奏低音から捉え直す試み.(版元紹介より)

主要目次

序 章 Mind the gaps, fill in the gaps:2020年代の映像文化を迎える前に(光岡寿郎)

第1部 スクリーンという方法
第1章 メディア研究におけるスクリーンの位相:空間、物質性、移動(光岡寿郎)
第2章 遍在するスクリーンが媒介する出来事:メディア・イベント研究を補助線に(飯田 豊)
第3章 液状化するスクリーンと観客:「ポスト観客」の映画文化(渡邉大輔)
第4章 アーカイブのパラドックス(林田 新)

第2部 歴史のなかのスクリーン
第5章 明治期のヴァーチャル・リアリティ:非分節ショットへの回帰(上田 学)
第6章 オフ・スクリーンの映像文化史:大正・昭和期の複合施設型映画館(近藤和都)
第7章 パテ・ベビーというシステム:映像文化史の視座から(松谷容作)
第8章 マンガ・プロジェクション:戦後日本大衆文化におけるマンガ・劇画のスクリーン映写(鷲谷 花)
第9章 1970年代のビデオ技術受容とセクシュアリティ(溝尻真也)

第3部 スクリーンの現在へ
第10章 スクリーン・プラクティスの再設計:舞台表現におけるスクリーンの問題(大久保遼)
第11章 触覚的写真:モバイル・スクリーンの人類学(金暻和)
第12章 パブリック・ビューイング:スクリーンに向き合わない若者たち(立石祥子)
第13章 「映像ならざるもの」の映像表現:災害を表現すること(関谷直也)
第14章 光と音を放つ展示空間:現代美術と映像メディア(馬定延)
第15章 電子のメディウムの時代、デジタル画像の美学(gnck)
第16章 スクリーンの消滅:バイオアート/テクノロジーの歴史を事例として(増田展大)

Remind the screens, and reframe the screens:あとがきに代えて(大久保遼)

ブックガイド・索引


単著

『映像のアルケオロジー:視覚理論・光学メディア・映像文化』青弓社、2013年.

スマートフォンやパソコン、タブレットPC、プロジェクション・メディア……「スクリーンの遍在」と「映像の多様化」という現代のメディアをめぐる状況を理解するためには、テレビや映画ではなく、むしろ写し絵や幻燈、連鎖劇やキネオラマといった19世紀転換期の忘れられた映像文化に光を当てることが重要である――過去の映像メディアを同時代の社会制度や科学技術、大衆文化の連関のなかに位置づけることで、日本近代の豊かな視覚文化を照らし出す。歴史と現在を対置し、19世紀の多彩な映像文化こそが現代の映像環境を準備したことを示す、メディア研究の重要な成果。(版元紹介より)

目次

序章 映像文化へのアプローチ
 1 スクリーンの遍在
 2 本書の視座
 3 本書の構成

第1章 写し絵と眼の機構――視覚理論・光学装置の伝来と映像文化
 1 阿蘭陀ヱキマン鏡
 2 眼の機構
 3 写し絵の空間
 4 物見の構造

第2章 教育幻燈と眼の規律――物理学・生理学的な視覚理論と実物教授
 1 開化の言説と新事物
 2 レンズと網膜
 3 観察の論理
 4 教育幻燈会における実践
 5 一八九〇年の観客性

第3章 磐梯山噴火と映像の流通――新聞報道、写真幻燈、芝居小屋
 1 磐梯山の噴火
 2 新聞「写真」の掲載
 3 写真幻燈会
 4 歌舞伎における上映
 5 情報と物語

第4章 戦争幻燈と感覚の動員――アトラクション、声の文化、スペクタクル
 1 幻燈会の変容
 2 教育と興行のはざまで
 3 国家教育と感覚理論
 4 日清戦争幻燈会
 5 シネマトグラフ伝来前夜

第5章 感覚の統御と影像の論理――十九世紀末における感覚の再編
 1 断片的な影像=イメージ
 2 実験心理学における感覚理論
 3 感覚の統御と注意の練習
 4 影像の論理
 5 イメージの近代

第6章 連鎖劇とキネオラマ――活動写真の一九一〇年代
 1 シネマトグラフの伝来
 2 連鎖劇
 3 キネオラマ
 4 映画の幼年期

終章 映像のアルケオロジー
 1 情報化の初期微動
 2 一八九〇仮説の転回
 3 未現像の風景

あとがき

所蔵状況:大学図書館公共図書館WorldCat(海外)


編著

早稲田大学演劇博物館編/土屋紳一・大久保遼・遠藤みゆき編著『幻燈スライドの博物誌:プロジェクション・メディアの考古学』青弓社、2013年.

「映画以前」に日本に存在した特異なプロジェクション・メディアである写し絵や幻燈。早稲田大学坪内博士記念演劇博物館が所蔵するコレクションは3,000点近くにおよぶ。そこから厳選した写し絵や幻燈、マジック・ランタンの図版をフルカラーで所収し、古くて新しいメディアを堪能する。(版元紹介より)


教科書

長谷正人編『映像文化の社会学:人は映像に何を求めているのか』有斐閣、2016年.

写真や映画,テレビ,パソコン,プリクラ,インスタグラム,監視カメラ,超音波写真,軍事映像や心霊写真など,私たちの日常生活にあふれる映像文化。テクノロジーの変化に対応して社会はどのように映像文化を受け入れ,人はそこに何を求めているのかを,社会学で読み解く。(版元紹介より)
第8章「社会をつくる映像文化2」、第11章「人類学における映像文化」を担当

目次

序 論 映像文化というパースペクティブ(長谷正人)

第1部 テクノロジーとしての映像文化
第1章 写真というテクノロジー (菊池哲彦)
第2章 映画というテクノロジー (長谷正人)
第3章 テレビというテクノロジー(加藤裕治)
第4章 パソコンというテクノロジー(鈴木洋仁)

第2部 コミュニケーションとしての映像文化
第5章 個人をつくる映像文化(菊池哲彦)
第6章 コミュニケーションをつくる映像文化(角田隆一)
第7章 社会をつくる映像文化1(長谷正人)
第8章 社会をつくる映像文化2(大久保遼)

第3部 科学としての映像文化
第9章 医療における映像文化(増田展大)
第10章 警察と軍事における映像文化(松谷容作)
第11章 人類学における映像文化(大久保遼)

第4部 呪術としての映像文化
第12章 スターという映像文化(加藤裕治)
第13章 心霊現象という映像文化(前川修)
第14章 アニメーションという映像文化(増田展大)


西垣通・伊藤守編著『よくわかる社会情報学』ミネルヴァ書房、2015年.

社会情報学とはなにか? 本書は学としての成立、基礎概念から最新の成果までをわかりやすく解説。(版元紹介より)
「Ⅲ-4 光学メディア」(情報過程の歴史的階層性)を担当

目次

はじめに

Ⅰ 社会情報学の成立
 1 情報科学(Computer Science)の勃興
 2 情報学(Informatics)の成立
 3 社会情報学(Socio-Informatics)の生成
 4 社会情報学の研究方法

Ⅱ ネオ・サイバネティクスと生命圏
 1 総 論
 2 生命と情報
 3 脳の発達と情報
 4 言語の成立
 5 感性的コミュニケーション

Ⅲ 情報過程の歴史的階層性
 1 総 論
 2 オーラル・コミュニケーション
 3 文字を書く・読む技術
 4 光学メディア
 5 シネマ
 6 ブロードキャスティング・システム
 7 近代社会の情報論的構造

Ⅳ コンピュータのつくる言語映像圏
 1 総 論
 2 コンピュータの情報処理
 3 マルチメディア
 4 ウェブとデータベース
 5 人工知能とロボット

Ⅴ コミュニケーション空間
 1 総 論
 2 ソーシャルメディアとコミュニケーション
 3 デジタルネイティブの進化
 4 ネット空間のコミュニティ
 5 テレビの未来と社会的受容
 6 ネット社会と情報行動の変容
 7 ネット評判社会
 8 ビッグデータと社会情報学

Ⅵ 社会的意思決定と情報
 1 総 論
 2 社会的ジレンマ
 3 会議と合意形成
 4 社会的選択理論と情報
 5 グループウェアと意思決定支援
 6 社会シミュレーション
 7 インターネットと選挙
 8 公共圏と熟議民主主義
 9 厚生主義と非厚生主義の視点
 10 社会的意思決定と自己組織性

Ⅶ 社会システムへの応用1
 1 総 論
 2 行政情報
 3 地域コミュニティ
 4 医療・福祉
 5 都市・交通
 6 教 育
 7 災 害
 8 オンライン・ショッピング
 9 電子マネー

Ⅷ 社会システムへの応用2
 1 総 論
 2 観 光
 3 デジタル・ミュージアム
 4 ピア・プロダクション
 5 音楽/映像配信システム
 6 ゲーム

Ⅸ デジタル化される文化
 1 総 論
 2 オンライン・ジャーナリズム
 3 記憶・記録・アーカイヴ
 4 Googleの世界
 5 電子書籍
 6 デジタル化する博物館・美術館
 7 移動とスクリーン
 8 ポスト記号消費社会
 9 情報資本主義
 10 監視社会

Ⅹ 法・政策と情報
 1 総 論
 2 表現の自由・メディア・アーキテクチャ
 3 通信・放送の融合・連携
 4 情報公開とプライバシー・個人情報保護
 5 政府規制・自主規制・共同規制
 6 地域情報化政策とコミュニティ
 7 音楽とコンテンツ産業
 8 写真・映画と著作権
 9 セキュリティーと情報倫理

Ⅺ 近未来の社会と情報技術
 1 総 論
 2 ネットと近未来組織
 3 オープン・データ
 4 集合知
 5 ヴァーチャル・リアリティ
 6 ポスト近代社会のメディア


飯田豊編『メディア技術史:デジタル社会の系譜と行方』北樹出版、2013年→改訂版2017年.

メディアの萌芽、活版印刷・幻燈からケータイ・コンピュータの最先端まで、技術の歴史を紐解くことにより、人間の文化を捉え、我々の今とこれからを考える。(版元紹介より)
第2章「写真はどこにあるのか:イメージを複製するテクノロジー」、第3章「映画の歴史を巻き戻す:現代のスクリーンから映像の幼年時代へ」を担当

目次

1章 技術としての書物:紙の本VS電子本への古くて新しい回答
2章 写真はどこにあるのか:イメージを複製するテクノロジー
3章 映画の歴史を巻き戻す:現代のスクリーンから映像の幼年時代へ
4章 音楽にとっての音響技術:歌声の主はどこにいるのか
5章 声を伝える/技術を楽しむ:電話・ラジオのメディア史
6章 テレビジョンの初期衝動:「遠く(tele)を視ること(vision)」の技術史
7章 ローカルメディアの技術変容:ミニFMという実践を補助線に
8章 文化としてのコンピュータ:その「柔軟性」はどこからきたのか
9章 開かれたネットワーク:インターネットをつくったのはだれか
10章 手のひらの情報革命:携帯電話からケータイへ
11章 誰のための技術史?:アマチュアリズムの行方


分担執筆

石田英敬+吉見俊哉+マイク・フェザーストーン編『デジタル・スタディーズ第3巻:メディア都市』東京大学出版会、2015年.

遍在化するデジタル・メディアによって,閉域としてあった公共空間や私的空間に孔が穿たれる。その孔を通じて内と外が繋がっていく多孔的なデジタル=ネットワーク都市の輪郭を、メディアと都市の相関やグローバルな資本主義の地政学を俎上に精査する。(版元紹介より)
第3章「映像文化へのアプローチ:遍在するスクリーンのアルケオロジー」を担当

目次

序 章 多孔的なデジタル都市とグローバルな資本の文化地政(吉見俊哉)

第1部 建築と身体、公共空間
 第1章 共生する建築:デジタリティを抱握する(ルシアナ・パリジ/戸田 穣訳・石田英敬監訳) 
 第2章 生態学的都市論のために:「ベンヤミン的方法」と多孔性(田中 純)
 第3章 映像文化へのアプローチ:遍在するスクリーンのアルケオロジー(大久保遼)
 第4章 帝都東京における音のネットワーク:戦時下のラジオ放送と「アメリカ」(林 三博)
[コラム1]Thinking Forest:メディア実験としての工事中景(韓 亜由美)

第2部 モバイルな都市文化
 第5章 「たまごっちの時代」における愛の変容(ドミニク・ペットマン/辻 泉訳)
 第6章 ポータブルな市民権(アン・アリソン/永原 宣訳)
 第7章 世界を駆ける『アイアンシェフ』:日本の料理番組、ソフトパワー、そして文化グローバル化(ガブリエラ・ルカーチ/河津孝宏訳)
 第8章 オンライン・ファン・コミュニティにおける交流と闘争:台湾におけるジャニーズファンを例に(龎 惠潔)
 第9章 ユビキタス以前へのノスタルジー:「メディアとしての鉄道」と想像力のゆくえ(辻 泉)

第3部 ユビキタス都市の社会運動
 第10章 ユーザー・ジェネレーテッド・トーキョー(マティアス・エチャノヴェ/五月女晋也訳)
 第11章 ICTの社会への浸透と地域との齟齬:1995年以降の地域の情報化をめぐって(三浦伸也)
 第12章 インタラクティヴィティの神話:監視モードと透明なコミュニケーション(阿部 潔)
 第13章 ポストメディア時代における文化政治学へ向けて(毛利嘉孝)
[コラム2]セキュリティ国家における市民社会メディアとコミュニケートする権利(ガブリエレ・ハード+浜田忠久)


粟生田弓・小林杏編著『1985/写真がアートになったとき』青弓社、2014年.

1985年に設立された日本初の写真美術館=つくば写真美術館。この美術館がもった意義や写真というメディアの可能性を石原悦郎や飯沢耕太郎、伊藤俊治、金子隆一らの語りやインタビューから明らかにして、写真がアートになった〈1985〉のインパクトを照射する。(版元紹介より)
「写真史の語られ方――1968/1985」、金子隆一氏、伊藤俊治氏インタヴューを担当

目次

本書の刊行に寄せて 伊藤 守

第1部 写真がアートになったとき

第1章 〈一九八五年〉というインパクト 粟生田 弓
 1 日本初の写真美術館――つくば写真美術館について
 2 美術館設立に向かわせたもの
 3 一九八五年というインパクト

第2章 「つくば写真美術館」概説 清水 有
 1 「つくば写真美術館」概説
 2 再現・模型で見るつくば写真美術館
 3 写真展の新しいフォーマット
 4 メディア系ミュージアムの今後

第3章 つくば写真美術館とは何だったのか――「つくば写真美術館再考」シンポジウム収録
 1 つくば写真美術館はいかにして生まれたのか
 2 「パリ・ニューヨーク・東京」――テーマ展の方法論
 3 つくば写真美術館とその遺産
 4 フロア・ディスカッション

コラム 写真美術館構想と「つくば写真美術館」 堀口 剛
コラム パリ・ニューヨーク・東京・筑波――「つくば写真美術館’85」カタログを読む 冨山由紀子
コラム つくば写真美術館が変えたもの――写真の流通・展示の変化 小林 杏
コラム 写真史の語られ方――一九六八/一九八五 大久保 遼

第2部 写真と向き合い続けるということ

第1章 マーケットから写真を考える 石原悦郎×粟生田 弓
第2章 写真集というメディア 金子隆一×光岡寿郎×大久保 遼
第3章 これからの写真/評論 飯沢耕太郎×冨山由紀子×小林 杏
第4章 まだ写真で語られていないこと 伊藤俊治×小林 杏×大久保 遼

おわりに 小林 杏


岩本憲児編『日本映画史叢書15 日本映画の誕生』森話社、2011年.

映画の渡来をはじめ、最初期の上映、撮影、興行、映画館、製作、弁士、音楽、色彩、さらに幻燈や語り、玩具としての視覚装置など、映画史の興味深い地層を発掘する。(版元紹介より)
第3章「写し絵から映画へ:映像と語りの系譜」を担当

目次

[Ⅰ映画渡来前後]
映画の渡来──エジソン映画と日本=岩本憲児
メリエスはいつから知られていたのか=古賀太
写し絵から映画へ──映像と語りの系譜=大久保遼
映画渡来前後の家庭用映像機器──幻燈・アニメーション・玩具映画=松本夏樹

[Ⅱ興行と観客]
日本映画の初公開──明治三二年の興行と上映番組=入江良郎
駒田好洋の遺した資料=碓井みちこ
映画館の〈誕生〉──電気館における興行と観客の変容=上田学
初期映画に見る見世物性と近代性──「相撲活動写真」と明治期日本=渡邉大輔
興行師の時代と小林喜三郎=田島良一

[Ⅲ弁士・音・色彩]
日本映画と声色弁士=成田雄太
名古屋で展開した弁士に関する言説=小林貞弘
無声映画と蓄音機の音──歌舞音楽と革新的潮流=大傍正規
黎明期から無声映画期における色彩の役割──彩色・染色・調色=板倉史明


事典項目

大澤真幸・吉見俊哉・鷲田清一(編集委員)、見田宗介(編集顧問)『現代社会学事典』弘文堂、2012年

定評のある『社会学事典』から24年、その精神を継承する、完全新版の21世紀版スタンダード。(版元紹介より)
「まなざし」「パサージュ」「遊歩者」「物語作者」を担当


その他の研究業績の詳細は、Researchmap  CiNii著者 Amazon著者ページ

%d人のブロガーが「いいね」をつけました。